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キャスティングの裏側:契約期間と競合調整の実務

2026/04/29

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キャスティングの裏側:契約期間と競合調整の実務

こんにちわ。合同会社元就・代表の毛利直史です。

 

キャスティングとは、動画や広告に出演する人物を選定・交渉・契約し、撮影当日まで管理するプロセス全般のことです。

 

この記事では、制作現場の実務視点から、キャスティング会社の役割と、自社でキャスティングを行う際に必ず押さえておくべき3つの注意点をお伝えします。

 

 

この記事の3つの要旨

 

 

  • キャスティングには「自社でやる場合」と「キャスティング会社に委託する場合」の2パターンがある
  • キャスティング会社を使うと、候補者の母数確保・事務所との交渉・トラブル対応などをすべて任せられる
  • 自社でキャスティングする場合は「契約期間」「競合縛り」「使用媒体」の3点を最初に取り決めることが重要

 

 

キャスティングとは

 

 

キャスティングとは、出演者の選定から契約・撮影当日のフォローまでを担う、動画制作における重要な工程です。

 

現場レベルで言うと、「この人がいいのでは」という候補を集め、クライアントに提案します。OKが出たら出演交渉を行い、契約を締結します。

 

案件が動き出したあとは、芸能事務所へのスケジュール調整の連絡、撮影当日の立ち会いとキャストフォローまでを一貫して行います。

 

広告会社や制作会社が「キャスティングを自社でやっている」と言う場合、実は2パターンがあります。本当に自社で完結している場合と、キャスティング会社に業務を委託している場合です。

 

僕の会社・合同会社元就の場合、ほとんどはキャスティング会社への委託です。

 

 

=== 

この内容を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ

 

 ※ぜひコメントでご意見やご感想をいただけるとうれしいです!

 ===

 

 

キャスティング会社を使う理由

 

 

キャスティング会社を使う最大の理由は、候補者の母数確保・事務所との交渉力・トラブル時の代替案提示という3つの機能を一括して任せられるからです。

 

 

候補者の母数

 

「直接連絡すればいいのでは」と思われるかもしれません。しかし、自社で集めようとすると、書類選考に呼べる人数がどうしても少なくなります。

 

キャスティング会社は多くの芸能事務所やインフルエンサーと繋がっているため、「こんなイメージの人を集めてほしい」と伝えるだけで、30人規模の候補者が集まります。選べる数が多いほど最終的な精度が上がります。

 

 

事務所との交渉力

 

 

タレントの出演を希望する場合、飛び込みで事務所に連絡しても返答が来ないケースは少なくありません。

 

キャスティング会社は担当マネージャーを把握しており、連絡がつきやすい状態にあります。出演条件の裏取りや交渉も代行してもらえるため、制作サイドの負担が大幅に減ります。

 

トラブル時のリスクヘッジ

 

 

条件面で折り合いがつかず出演がNGになった場合、キャスティング会社はすぐに代替候補を提示してくれます。「こんな方はいかがですか」という形でリカバリーまで行ってくれます。

 

 

自社でキャスティングする際の3つの注意点

予算などの理由でキャスティング会社を使わない場合でも、以下の3点を最初に明確にしておくことでトラブルを防ぐことができます。

 

 

注意点の比較

注意点

内容

ポイント

① 契約期間

肖像使用を許可する期間の取り決め

最初に明確にしないと認識の齟齬が生まれる

② 競合縛り

同カテゴリの競合他社への出演制限

縛りの範囲が広いほど費用が上がる

③ 使用媒体

動画を使用するプラットフォームの指定

後から媒体を追加するとトラブルの原因になる

 

 

① 契約期間

 

 

契約期間とは、出演者の肖像を使用できる期間のことで、一般的には使用開始日から1年間が標準です。

 

最近は「買取」という形で永年使用を許可するケースもありますが、1年契約が最も多いパターンです。

 

1年後も引き続き使用したい場合は「更新」という手続きを行います。更新料の相場は1年目の費用の80〜100%程度です。

 

「永年使用のつもりだった」「1年契約のつもりだった」という認識の齟齬はトラブルの元になります。発注の段階で必ず確認しておくことが重要です。

 

 

② 競合縛り

 

 

競合縛りとは、出演者が同カテゴリの競合他社の広告に出演することを禁止する条件のことです。

 

わかりやすい例で言うと、コカ・コーラのCMに出演している人がペプシコーラのCMにも出演することは、(契約にもよりますが)問題が生じます。

 

縛りの設定範囲にはいくつかパターンがあります。

 

  1. 同一商品カテゴリで縛る(例:コーラ系飲料のみ)
  2. より広い括りで縛る(例:飲料全般)
  3. 競合縛りなし

 

縛りの範囲が広いほど費用が高くなります。 クライアントの意向に応じて、どこまで縛るかを判断してください。

 

 

③ 使用媒体

 

 

使用媒体とは、制作した動画をどのプラットフォームで使用するかの取り決めのことです。

 

現在多いのは「Web全般」という指定です。Web全般に設定しておけば、SNS・YouTube・TVerもカバーできます。

媒体の種類

具体例

備考

Web全般

YouTube・SNS・TVer

最もよく使われる設定

テレビCM

地上波・BS

追加すると費用が上がる

オフライン

展示会・営業資料・サイネージ

別途設定が必要

 

 

後から媒体を追加すると追加費用や交渉のやり直しが発生します。使用する媒体はあらかじめ決めてから契約に臨むことをおすすめします。

 

 

まとめ:キャスティング会社は頼もしい存在

 

 

キャスティング会社を入れることで、候補者の母数確保・交渉・リスクヘッジという3つの機能が一括して解決できます。

 

芸能事務所のマネージャーは現場に出ていることも多く、連絡がつきにくい場面もあります。キャスティング会社はそこを粘り強くフォローしてくれるため、制作サイドとしては非常に心強い存在です。

 

自社でキャスティングを行う場合は、契約期間・競合縛り・使用媒体の3点を最初に明確に決めることが、トラブル防止の基本です。

 

キャスティング会社にも得意・不得意の分野があるため、Webで調べてみて「ここに頼んでみようかな」と思える会社に一度連絡してみるのも良い方法です。

 

 というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました。良かったらロゴと名前だけでも覚えて帰ってください。

 

毛利直史

 

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